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第50回岸田國士戯曲賞選評(2006年) - ■2005/12/06
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第48回岸田國士戯曲賞選評(2004年) - ■2003/08/01
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第47回岸田國士戯曲賞選評(2003年) - ■2002/01/28
第46回岸田國士戯曲賞選評(2002年) - ■2001/08/01
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第45回岸田國士戯曲賞選評(2001年) - ■2000/09/08
『農業少女』韓国公演 - ■2000/01/31
第44回岸田國士戯曲賞選評(2000年) - ■1999/01/25
第43回岸田國士戯曲賞選評(1999年)
『THE BEE』
夢が後を引くということはよくあることだが、いい夢と悪い夢、どちらが後を引くものであろう。
具体的に考える為に、叶美香が出てきたのがいい夢、叶恭子が出てきたのが悪い夢ということにしてその違いをイメージしてみよう。
悪い夢を見ると「なんで俺、叶恭子の夢なんか見たんだろ う?」少なくとも、その日の午前中は頭の中に叶恭子の顔が残っている。その夢の中で、叶恭子とどこまでひどいことになったか、その度合いによっては、夕方くらいまで引きずる。それでも足りず、その夜、飲んでいる席で「俺、昨日叶恭子の夢見ちゃってさ」「うわあ~」などということになって、おこげのように叶恭子の顔がこびりついてしまう。
これがいい夢だと「なんで俺あんなにいい夢を見てしまったんだろう?」などと思ったりはしないものだ。ただ嬉しい気分になって、それで終わりだ。風呂上りみたいにさっぱりしちゃう。いい夢なのは、覚えているのだが、「あれ?誰が出てきたんだっけ?」とあっさりしたものだ。つまり、叶恭子の出てきた夢は引きずるけれど、叶美香の出てきた夢は意外にあっさりと忘れてしまう。
叶姉妹のおかげで、後に引きずるのは悪い夢の方だということが鮮明にわかった。
さて、演劇である。
劇場にいい夢を見に行くのか、悪い夢を見に行くのか、それはまあ趣味の分かれるところであろうが、ミュージカルなんて能天気なものが全盛の昨今、どうやらいい夢志向の観客が劇場を支配しているようだ。
私はそれが気に入らない。
感動する為にこの芝居を見に来たお客様、ごめんなさい。この芝居を見ても感動できません。涙は流せません。いや感動させてなるものか。涙など流させてなるものかという心意気で作っています。だから、感動はできませんが、後にはかなり尾を引きます。そのことがどうしても納得いかないお客様は、叶恭子が出てくる悪夢を見てしまったと思って諦めてください。そして尾を引いたものというのは、なんでこんな夢を見てしまったのか考えることになると思います。たまには、涙を流してさっぱりしないで、そんな悪夢も見てください。












