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- ■2011/05/10
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南へ
会社勤めをしたことがないので、当てずっぽうなんだが、会社の上司とかに、やたらとスポーツで喩え話をするオヤジとかがいそうだ。「一発逆転満塁ホームラン、頼んだぞ」とか「君のピンチヒッターはいないんだからな」とか。
大体野球ネタの様な気がする。あとは、ゴルフかサッカーだろうか?
「ぎりぎり、グリーンにのったかな」とか「油断するな…ドーハの悲劇みたいなことだってあるぞ」…ちょっと、これは作りすぎたか…。
で、そうしたスポーツで喩え話をする時というのは、オヤジの心理からすれば、その方が話がスムーズに進むのではないか?という気持ちからだろう。
が、ま、要らん世話だな。
だって、その喩えを聞かされているのが、スポーツに興味のない女子だったりすると、あの…余計分かんねえんですけど、みたいなことになってしまう。
「あちゃあ、君、オフサイドトラップにひっかかったな」とか言われても、オフサイドそのものが、わかんないんですけど、っていうか、トラップって何ですか、トラップって。罠ってことでしょう?罠とか仕掛けていいんですか?スポーツなのに。卑劣じゃないですか?って、あらぬ方向に話が進みそうだ…。
ただ、人がスポーツによる喩え話をしている状況に在る時、それは大体が危機的な時が多い…のではないか?或いは、危機的な時を乗り越えた時…ではないだろうか?元来、日本語として残っているスポーツのコトバだって「土俵際」とか「ノックアウト」とか、あまり安らかなものはない。
なんでこんな話になっているかと言えば、今回の芝居が、火山観測所を巡る話だからだ。観測が仕事とはいえ、相手は火山であるから、危機管理という状況にある。
で、この危機管理的なこの芝居を、スポーツの喩え話にしたらどうなるのだろう?と、まあ思ったわけだ。会社の上司気分で。勤めたこともないくせに。すると、こんな感じになった。…「スポーツの神様に憧れて、そのスポーツを始めた少年が、成長したんだかなんだかわからないけれども、その神様と会える立場になってみたら、もうそのスポーツの神様は引退していた」みたいなことだろうか…たぶん、違うな。ぜんぜん違う。なんか、喩え話として方向性が間違っている。しかも余計にややこしくなっている。
それで結局、この芝居は、そうやすやすとは喩え話に変えることができないものだ、ということが分かった。
それだけでも収穫ではないか。
喩えられない話もこの世にはある。
野田秀樹












