NODA・MAP 第28回公演『華氏マイナス320°』

イントロダクション

野田秀樹メッセージ

この芝居はSFだ。ただしサイエンス・フィクションではない。サイエンス・フェ・フェ・フェイクション!! そう!科学がくしゃみをするお話では...ない。次から次と科学的なフェイクが続くお話、とは言っても「地底にいる大きなナマズが地震を起こす」とかいうような、いやあどう考えてもナマズは地底に住んでいないでしょう、みたいなバレバレのフェイクの類ではない。もっともらしいフェイク、「人間の脳のほとんどの部分は使われていない」というフェイク。実際私は子供の頃にこの話を聞いてからずっと、前世紀は信じていた。それがフェイクな科学と知ったのは今世紀。私的には世紀をまたぐ大フェイク事件だった。今回の芝居は、そんな大量の科学兵器、いや科学フェイクに絵空事知識を使って作り上げている。もちろん、芝居が作り事であるのは誰もがご存知であろうが、それにしても嘘にもほどがあるでしょうというのが、この度のサイエンス・フェ・フェ・フェイクション!!ブレスユー!なのである。なんでこんなことになったかと言えば、私が書こうと決めたことを、どうやって表現すればいいのか、ひたすら考え続けていたら、いつの間にかこんな有り様になってしまった。だから悪気はない。そしてこの正しくない科学に答えもない。著:野田秀樹 (①実はこの私の手書きのような文字も私の字に似せてAIに書かせたフェイクである。②ありそうなことだが、その情報もフェイクである。これは私の直筆の印刷。...正解は?)

阿部サダヲ + 広瀬すず + 深津絵里 ― 正しくない科学に基づいた、 正しくないSF(サイエンス・
フェイクション)―

2026年、野田秀樹率いるNODA・MAPが2年ぶりの新作舞台を上演する。その名も、『華氏マイナス320°』。
作家 レイ・ブラッドベリが1953年に発表した『華氏451度』はディストピアSF小説だったが、この『華氏マイナス320°』なる戯曲は、野田曰く……「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」 ……だという。

舞台のはじまりは、とある化石の発掘現場。そこでは久しぶりにさまざまな化石の骨が次々と発掘されるものの、発掘チームは目もくれない――そう、彼らが捜しているのは、「謎の骨」なのだから――この「謎の骨」の「謎」をめぐって、物語は現代から中世、さらには古代をも往還していく。果たして「謎の骨」の正体とは……?

その『華氏マイナス320°』に、前代未聞の豪華キャストが集結!!

まずは、阿部サダヲ。その繊細かつ豊かな身体性を誇る演技で観客を魅了してやまない阿部が、本作でどんな姿を見せるのか。そして、広瀬すず。22年の「『Q』:A Night At The Kabuki」ロンドン公演で「彼女が舞台に出てくると、観客は目を離せない。」と評された広瀬。2作目の舞台出演に期待が高まる。さらに、深津絵里。97年の『キル』以来、野田作品に過去6作に出演。その数を見ても、野田がその表現力に絶大な信頼を寄せていることが分かる。

この3人に、大倉孝二、高田聖子、橋本さとしという、歴戦の経験に裏打ちされた比類なき猛者たちが絡み合う。さらに、説明不要の重鎮・橋爪功が登場。また、活躍目覚ましい川上友里がNODA・MAPに初出演。ここに野田秀樹を交えた9人の実力派俳優が一同に会する化学反応は絶対に見逃せない。さらに、野田作品には欠かせない16名のアンサンブルキャストが縦横無尽に時空をかけるSF(サイエンス・フェイクション)を彩っていく。

『華氏マイナス320°』は東京を皮切りに、北九州、大阪、さらには、英語タイトルを『-320°F』(読み:Minus Three Twenty Fahrenheit)として、7月にロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場で上演。「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」によって、野田が提示する新たな劇世界とは!? NODA・MAP第28回公演『華氏マイナス320°』をぜひ劇場でお楽しみください!!