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『贋作桜の森の満開の下』 - ■2001/02/03
『2001人芝居』 - ■2000/09/08
『農業少女』韓国公演
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パイパー
『自滅する幸せ』
人間は、とにかく幸せが好きである。
まずは、自分自身の幸せを目指す。何が何でも幸せに。≪目指せ!がむしゃらなまでの幸せ≫である。だが、その幸せが危ういとなれば、どう見ても幸せに見えない他人を探しだす。そして≪あれに比べれば幸せ≫の路線に転じる。それとは別に、自分よりも幸せな人間を妬むことで「ああまでして幸せになりたくないよね」といった、半ば負け惜しみ型の≪これで十分幸せ≫も用意していたりする。仮に本人が幸せでも、幸せはそこで終わらない。「自分が幸せなんだから、他人も幸せにしなくてはいけない」などと考え始める。≪施しの幸せ≫である。この施しの幸せが度を超すと「こうなるのが、本当の幸せなんだから!」とお節介が高じて、強制が始まる。しまいには戦争にまで発展する。
幸せを巡って戦争までするのは人間だけである。幸せは、人間の病いである。
わたしは、この芝居で人間の幸せを数字にしてみた。
近頃、世に流布する怪しい数字の数々。たとえば、「東京は、住みやすさにおいて、世界で第4位の都市だ」とか「日本の男性は、女性から見て世界で98番目だ」とか「あの映画は満足度82パーセントの面白さだ」といった話を、近頃の人は真に受ける。4位、98番目、82パーセントといった、まことしやかな数字に説得されている。確かに「日本の男性は、女性から見て世界で98番目だ」と言われると、何がどう98番目なのか、分かっていなくても「やっぱりねえ、日本の男性はだめだもんねえ」みたいな話になる。こうしたいかがわしい数字が、人間の気分のようなもの、すなわち人間の幸せにどう関わり、どんな幸せの姿を生み出していくのか。はじめは、世の中を豊かにするために、よかれと思いついたであろうその数字が、人間を不幸せな気分にさせる。その不幸せな気分が、その数字を下げる。数字と気分(不幸せ)の悪循環が始まる。
わたしは、「千年かけて自滅していく幸せ」をこの芝居の物語に見つけた。
思いついた直後、ニューヨークで金融関係の仕事をしている友人から、「歴史的な夜」と言う大仰なメールが届いた。「アメリカの株価が大暴落して、これから世界中が大変なことになるぞ!」といった内容だった。株と言う数字がこれから人間の幸せを脅かすぞといった警告だ。株の数字などとは無関係に生きてきた私のような人間たちでさえ、ドキッとする。われわれの幸せにさえも、その数字の不幸がまわりまわってやってくる。ニューヨークの友人から届いたその「不幸のメール」の中味は、まさしく、この芝居の中で描かれている「自滅していく幸せ」に思えた。












